甘すぎる王子様
あたしは目を覚まさない旬樹を岡本さんに任せて、食堂に来た。
さすがに朝の10時というと食堂には人が少なくて‥
あたしは食堂のオバサンにオムライスを頼んだ。
『‥はぁ』
オムライスを持ち、席につく。
旬樹が目を覚まさないなんてなぁ‥‥
旬樹、事故になんてあったことなかったのに‥
今、旬樹の車に激突した飲酒運転の奴は刑務所にいると思う。
そんなこと、考えたくもないけど‥‥
命が助かっただけ良かったけど‥‥
もし助からなかったら、あたし‥その飲酒運転の相手‥殺して‥
『琴音さんっ!!大変、旬樹さんが目を覚ましたよっ?!』
急に食堂に入って来た岡本さんの声で、あたしは自動的に身体が動く。
ほんと――‥っ、
旬樹が目を覚ましたのッ!?