甘すぎる王子様
――――‥『結構スリルあったな!!3年前よりもさっ!!』
旬樹は嬉しそうにあたしの手を握った。
『そうだね!!ホント、あの映画みたいだね!』
あたしも手を握りかえした。
そこにあたしのケータイが鳴った。
『はい、琴音です』
『あ、琴音!?旬樹は大丈夫なのっ!?』
電話の相手はママだった。
『ママ!記憶が戻ったのよ!!あたしのこと‥思い出したのよ!!』
『そうなの!?なら早く連絡してくれれば良かったのに。心配だから今すぐ帰って来て?飛行機はもう那覇についているから』
ママが安心したような忙しそうな声で言った。