甘すぎる王子様
あたしは大名寺家とはあまり繋がっていないと思う。

お母さんの連れ子だったから‥。


お母さんの家計もそれなりに金持ちだったらしい。


だからお父さんと結婚したんだと思うけど‥。


『も~、琴音。早く食べちゃいなさいねっ?』


『はぁーい、』


あたしはリビングのイスに座り、家族で朝食を食べる。


『琴音、おはよ』


『旬樹‥おはよっ』


隣にはあたしの大好きな旬樹がいる。


同じ高校のお兄ちゃん。


生まれつきの栗色の髪の毛に、襟足は少し伸びた感じ。


目元が大きく、鼻も高くて、綺麗な小麦色の肌をしている。


毎回、旬樹に挨拶されるとドキドキしてしまう。


――大名寺 旬樹 17歳


すべて完璧って思ってしまうほどの秀才。


まぁ、口の聞き方がたまに悪いけど‥
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