甘すぎる王子様
『いってきまーす!』

旬樹と二人で家を出た。


『いい天気~♪桜も綺麗‥!』


あたしがしみじみ言うと、旬樹はオバサンみたいと笑った。


通学している時も、同じ学校の女の子たちからの視線は痛い。


けどみんなは、
あたしたちが本当の兄弟だと思っているからいいんだけど‥。


『琴音、部活なに入んの?』


旬樹は周囲の視線なんかそっちのけであたしに聞く。


『あぁ、部活?入りたいのないんだよね。運動もできないし、文化も苦手だし‥。何がオススメかな?』


『うーん、生徒会にすれば?だったら俺と一緒に帰えれるし。』


そう、旬樹は
この高校の生徒会長。


成績も多分、
学校一だからみんな反対はしない。


だから旬樹様~♪
なんて呼ばれちゃうんだと思う。
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