甘すぎる王子様
――――――――――――――‥



『明日のコースは琴音が考えたんだって?』


楽しい時間も終わり、少しだけ乱れた浴衣を直す俺が琴音に聞いた。


『うん、そうなのっ!まるであたしたちが見た映画みたいでしょ?』


嬉しそうに琴音が話し出す。


『肝試しはねっ、クジを引いて男女ペアになるって決めたの!その方が、恋の発展に繋がるかな~なんて思ったから!』


‥まったく、

コースを考えるだけでいいのに‥


どうやら琴音さんは

他人の恋愛にも興味があるようです‥



『あ、あたしが決めたんだけどっ!生徒会のメンバーは、生徒会の役員の男子たちが、女子に肝試しのペアになってくださいって頼むの!』


『なんで?』


『そしたら、あたしと旬樹がペアになれるからだよっ♪』


旬樹は俺の肩に頬をこすった。


『なるほどね(笑)』

俺は琴音の髪の毛を撫でながら言った。


『けど、あたしモテるから早めに誘わないと誰かにとられちゃうかもね(笑)?』


―――なんだって!?

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