大好きなあの子
「好きなんだろ?田原が。
だったら止まってないでさっさと行け。」
「でも・・・・・・」
「おれはいいよ。今すぐ振っちまえ!
今の見て勝てるわけねーよ。」
な、なにいってるの?
今の見て?
今のってなに?
でも・・・・・・・・
でも今あたしは
しょうちゃんのところへ行きたいよ。
「ごめん
あたしはしょうちゃんが好き。」
「おしっ!
行って来い!!」
ありがとう
ありがとう矢崎君。
あたしはすぐに走り出す。
大好きなあの人のもとへ。
「あーあ、
やっぱり失恋か・・・・・」
小さく呟いた矢崎君の声は
聞こえていたけど聞こえない振りした。