不協和音は愛の始まり
「せいちゃん、おかえり」
まるで恋人の帰りを待ちわびていたかのように川畑の腕を取ってくっつく。
「ただいま、ママ。髪が濡れてる…乾かさないと風邪ひくよ」
川畑は子供をたしなめるように言って、絡んだ腕をほどく。
この親子関係って一体…それに、やっぱり川畑がママって呼ぶのには違和感がある。
「だってせいちゃん、ドライヤーがどこかわからなかったの」
泣きそうな上目遣いで、大きな目がウルウルしている。
すがるように川畑の服の端を掴んだ仕草、甘えた声は女の私が聞いてもちょっと可愛いらしくて…。
あぁこの人はきっと頼み上手で、自分でやらなくても周りにやってもらって来たのだろうな…と思った。
まるで恋人の帰りを待ちわびていたかのように川畑の腕を取ってくっつく。
「ただいま、ママ。髪が濡れてる…乾かさないと風邪ひくよ」
川畑は子供をたしなめるように言って、絡んだ腕をほどく。
この親子関係って一体…それに、やっぱり川畑がママって呼ぶのには違和感がある。
「だってせいちゃん、ドライヤーがどこかわからなかったの」
泣きそうな上目遣いで、大きな目がウルウルしている。
すがるように川畑の服の端を掴んだ仕草、甘えた声は女の私が聞いてもちょっと可愛いらしくて…。
あぁこの人はきっと頼み上手で、自分でやらなくても周りにやってもらって来たのだろうな…と思った。