不協和音は愛の始まり
やってもらって当然と思っているに違いない。
ウィーンの家には住み込みのメイドが居るようだから、向こうではやってもらっているのかもしれない。

でも、私はメイドじゃない。

私は自分の事は自分でやるのが当たり前で育って来たし、出来ない事を手伝うヘルパーの仕事は好きだけれど、出来る事までやるのは良くないと思う。

だから私は川畑に対してもそうして来た。
…そういえば川畑は私のそんな態度が『新鮮だ』と言っていた。
確かにこのお母さんと暮らしていたらそうだろう。

川畑が一人で館に残り生活していたのは、もしかしたら両親から離れたかったからではないだろうか…?
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