不協和音は愛の始まり

2、ショッピングは豪快に

「せいちゃん、買い物行きましょ」

結局洗濯もいつものように私がして干して来ると、リビングから川畑のお母さんの声がした。

「俺はいい。行きたければ一人で行けばいい」
「一人で行ってもつまらないもの、せいちゃん」

見ると、ソファーに腕を組んで座り動かない川畑を、お母さんが腕を掴んで揺さぶっていた。
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