不協和音は愛の始まり
朝食を済ませた川畑はリビングのソファーで足を組んで小型のラジカセでラジオを聞き、私は夜の内に回しておいた洗濯物を干す。

澄んだ冷たい空気の中庭。
綺麗に干した、朝日に当たる洗濯物を見ていて、並んだ私と川畑の服に少し微笑んだ。

ヘルパーとして働いていた頃は、黒ばかりだった川畑を思い出す。
色が見えなくても着れる服は限られているからだ。

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