ひとつ屋根のした?
ふと口を押さえ、手を捕まれたカンナを見ると大きな目にたらふく涙を貯めてい
た。
心なしか、肩が震えている。



「ごっごめん!!手を離すから話聞いてくれる?」


と言うとカンナは大人しく頷いた。


「ホントに話せばわかるから。」と念を押し、カンナの体を解放する。



息が苦しかったのか、カンナは深呼吸を繰り返し、呼吸を整えている。

ポケットからハンカチを出し、涙を拭った。
涙が目に滲んでも目の周りが黒くならない当たり、カンナはメイク何てものはし
ていないと想像できる。

乱れていた息を整え、大きく呼吸をしてカンナは言った。


「あなた男よね。どうして女子寮にいるの?」

目が冷たい。
美人が睨むとすごい迫力だとよく言うけれど、本当だな。




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