ひとつ屋根のした?
「今日から、試験二週間前なのよ?木綿はそんな風にテレビばっかり見てて大丈夫なの。」

カンナさん。試験二週間前から試験勉強を始めろというのですか。
「俺、一夜漬け型だから、三日前になったらはじめるよ。」

「何言ってるの。そんな風じゃ大学受験が、大変よ?高校受験とは違うんだから、今から勉強をする習慣をつけておかないと。」

どこかの予備校のキャッチフレーズみたいな事を素で言ってる。


そう、カンナと一ヶ月弱一緒に暮らして分かったこと。
紫院堂カンナという人は、ものすごくまじめで努力家なのだ。


学校から帰って、ご飯を食べたら、すぐに今日あった授業の復習と宿題を始める。その後、次の日の予習。出来なかった事をもう一度反復するなど。
教師が知ったら、それだけで平常点が満点突くほどの優等生っぷりだ。

七時から勉強を始め、十時まで、予習復習やらをやり、その後お風呂などに入って寝る。
そして、次の日は朝六時に起きて、腹筋、背筋、腕立て伏せを各百回こなし、シャワーを浴び学校へ行く。
これをしないと、太ってしまって体系が崩れるのだとか。
出るところは出ていて、引っ込むところは引っ込んでいる。そんなカンナの体系は、カンナの絶え間ない努力によって支えられているのだ。


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