ひとつ屋根のした?
四話 黄金週間
電話
ゴールデンウィークがやって来た。
多くの生徒は、寮から家へ帰省してしまい、この白袴寮はいつもの活気を無くし
てしまっている。
「カンナさあ、ゴールデンウィークは本当になんにも予定ないの?」
木綿がローテーブルで紅茶を飲んでいる私に尋ねる。
寮の私たちの部屋には余り物がなく、備え付けのベッドや机、テレビ、そして部屋の中央にあるローテーブルくらいしか大きなものはない。私物はというと、備え付けのクローゼットに収まる程度。
「ないって言っているでしょう。」
それでも、木綿には毎週実家から何かしら荷物が届いていて、家から出たいなんて木綿は言っていたけれど、両親からは愛されているのだろうと容易に想像できる。
私のところに、入学以来一度も荷物が届いていないことに、きっと木綿は気がついていない。
多くの生徒は、寮から家へ帰省してしまい、この白袴寮はいつもの活気を無くし
てしまっている。
「カンナさあ、ゴールデンウィークは本当になんにも予定ないの?」
木綿がローテーブルで紅茶を飲んでいる私に尋ねる。
寮の私たちの部屋には余り物がなく、備え付けのベッドや机、テレビ、そして部屋の中央にあるローテーブルくらいしか大きなものはない。私物はというと、備え付けのクローゼットに収まる程度。
「ないって言っているでしょう。」
それでも、木綿には毎週実家から何かしら荷物が届いていて、家から出たいなんて木綿は言っていたけれど、両親からは愛されているのだろうと容易に想像できる。
私のところに、入学以来一度も荷物が届いていないことに、きっと木綿は気がついていない。