ひとつ屋根のした?
「うん。久しぶり。何か用?」
『久しぶり。元気か?』
「うん。」
『勉強はどうだ?』
「頑張ってる。」
『寮には慣れたか?』
「もう慣れた。」
『陽也君や同室の子に迷惑をかけたりしてないか。』
「してない。」

『ゴールデンウィークは何で帰ってこないんだ。』
「ごめんなさい。中間試験の前だから帰らずに勉強したくて。」

『アヤメの十歳の誕生日なんだぞ。知ってるだろう。
お母さんも張り切って仕事休んだりしているんだぞ。お前だけ帰ってこれないなんて。』
「ごめんなさい。アヤメにはメッセージカードを送っておいた。
後、プレゼントも贈るから。」
『血が繋がった妹だろう。アヤメはお前が高校に受かったとき、あんなに喜んでいたのに。』
それに比べて、本当にお前は冷たい。そう含まれているのだろう。

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