ひとつ屋根のした？

ＳＷＬの入り口ゲートで一日フリーパスも買った。
電車が混んでて、何本か見送ったせいでお昼になってしまったから、寮の門限に間に合わせようとするとあまり長居は出来ないだろう。
でも、やっぱり、遊園地独特の現実離れした雰囲気にわくわくしてしまう。

「どうする？どこから見て周る？」
これは計画的に周らないと、乗り物の順番待ちの行列に巻き込まれたら最後だ。時間もないし。
そういう意味をこめて木綿に言った。

「そうだな。まずお土産から見ていい？
多分今なら空いてると思うんだ。」
木綿の希望どうり私たちは、土産屋さんに行った。
土産屋さんと言っても、普通のこじんまりとしたようなものではなく、何件かの建物いっぱいに、この会社の作っている映画なんかの人気キャラクターのぬいぐるみやキーホルダー、果てはティッシュなんかが所狭しと並べてある。どれも法外な値段なのだが、ＳＷＬマジックなのか全然高いなんて誰も思いもしない。
一番人気なのは、自社最大の人気キャラクターであるくまのワンダーベアくん。そして、その彼女であるベリーちゃん。
大体皆、ここへ来るとワンダーベアかベリーちゃんの耳がついたカチューシャを買って被っている。
私の趣味ではないからそんな事はしないけれど。