恋スル目線
段ボールから大量の小説を種類別に分けていく。
「大丈夫?疲れてない?」
「俺やるから休んでてよ!」
佐伯君は優しい。
ずっと私の事を気にかけてくれる。
「美桜ちゃん。この本並べてくれる?」
そう言って渡してくれたのは軽い本。
さりげない優しさ。
……ハルみたいだ。
ハル……。
早く仲直りしたいな…。
…なんて,ハルの事考えてる自分がいた。
『これじゃ,頑張って仕事してる佐伯君に失礼じゃない!もっと真剣にしないと!!』
そう思って高い本棚に手を伸ばし本を取ろうとした。
その時───…