恋スル目線


段ボールから大量の小説を種類別に分けていく。


「大丈夫?疲れてない?」


「俺やるから休んでてよ!」



佐伯君は優しい。


ずっと私の事を気にかけてくれる。



「美桜ちゃん。この本並べてくれる?」


そう言って渡してくれたのは軽い本。


さりげない優しさ。







……ハルみたいだ。




ハル……。


早く仲直りしたいな…。



…なんて,ハルの事考えてる自分がいた。


『これじゃ,頑張って仕事してる佐伯君に失礼じゃない!もっと真剣にしないと!!』


そう思って高い本棚に手を伸ばし本を取ろうとした。






その時───…










< 112 / 187 >

この作品をシェア

pagetop