死生系譜
放課後のグラウンド

今は部活の練習前だ

翔と共にグランドに来た俺は1年が来るのを待ち、一緒に走っていた






「1年もっと声出せ!」

放課後のグラウンドには様々な部活の声が聞こえているが、翔の声が一際目立って辺りに響いている気がする…

「翔、気合入ってるね~」

俺が自分のノルマである校庭10週を終え、ゴールの片隅で休憩しているときに丁度サッカー部の荷物を置いているところから声が聞こえた

短く、癖っ毛が印象的な西町瑠菜(ニシマチ ルナ)が関心半分呆れ半分と言った感じで眺めている

「そりゃ、気合も入るでしょ。大会まで後2ヶ月じゃ…ね」

その横には恵子がタオルを持っていた

「ほら、頑張れよ~」

そんな会話を聞いていたが、どうでも良かったので1年に声を掛けた。あいつ等が終わらなければ練習に入れない。


だが、この掛け声に反応したのは意外な人物だった…

「キョウ!お前は後5週追加だ!」

1年と共に(ペースは合わせずに1年が終わるまで)走り続けている翔に睨まれ、次の瞬間には罵声が飛んでいた

俺の何が悪いんだ?ちゃんと走ったよな…?

などと考えつつも、俺は渋々立ち上がり走り出した


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