死生系譜
「どうかしたの?」

瑠菜のそんな言葉に対して思考を中断せずに、いや。と上の空で返事を返した。

あのとき…。







俺が学校を終え帰宅し、宿題をやっていたところへ兄貴が帰宅し、一目散に俺の方へ来た。

「とっておきの場所を見つけたんだ、一緒に行かないか?」

と、微笑みながら誘ってくれた。

俺はいつものごとく二つ返事で頭を縦に振り、付いて行った。

「この先に面白い所をみつけたんだ」

そう言い兄貴は海岸を歩いて行ってしまったので俺は後れない様に小走りになりながらそれに付いていった。
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