死生系譜
「ここって…」

恐らく、先ほど集合したところとあまり離れてはいないのではないのか。

岸壁の高さが先程と同じくらいあった。

岸壁に沿う形で横幅1mほどの岩で出来た道が先ほどの砂浜から続いていた。

そこを通ってここまで戻って来た。

そこには俺の記憶と変わりの無い入り口が口を開いていた。







「ここだよ」

兄貴は壁に手を付き俺に中を見てみろ。と促した。

「くらくてなにもみえないよ~」

洞窟内は闇に包まれていた。

全てを拒絶するかの様な漆黒の闇に…。
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