死生系譜
20分ほど待った頃後ろから声をかけられた。

「翔達はまだみたいだな」

先輩と藤原が先に合流した。

「ところで…何があったんだ?」

藤原がタバコを吹かしつつ、視線を俺らへと向けていた。

「そこを真っ直ぐ行ったところに洞窟がありました」

瑠菜が先ほどの事を省略しつつ説明していた。


俺は頭の隅でそれを流し、翔達の事を考えていた。

いくらなんでも遅い。既に連絡を入れて1時間近く経っている。

先ほどの連絡では40分くらいで着くと思う。との事だったので俺は焦りを覚えていた。

「何も連絡無いのか?」

そんな俺の様子を見かねたのか同じく不安な様子の先輩が声を掛けてくれた。
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