死生系譜
皆、大分落ち着いてきたところで恭平さんが口を開いた。


「…どうやら、恭梧君達の推論が的を射ている様だね…私個人で動くにも今は身動きが取れない…本当にすまない…」

先程の事を整理し終えたのか、恭平さんはそう言い、土下座をしていた。

この人が頭を下げる所は想像出来なかった。

今まで俺は何度もこの人と顔を合わせて来たが。

この人の、この様な姿は想像出来なかった。

「だが、決して協力しない訳じゃない!必ず…私の全てをもってフォローさせてもらうよ…」

一人一人の顔を見ながらそう、言った。

「わかってんじゃねぇの。言ったろ?俺らに協力しねぇ理由はねぇ…ってよ」

タバコに火を付けながらニヤリ。と笑った。

その姿は男らしくて…。

とても頼りになった…。
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