死生系譜
などと思っていたら親父さんは今回の事件の捜査担当らしい

「無理言って遺体の写真を見せてもらったんだけど…酷い有様でな」




全身が移るくらいの遠さから撮った物で、体はもちろんのこと体が無い床のはずの空間ですら血の赤黒い色しか見えないほど染まり、全身の肉を抉り出されたと言っても過言ではないくらいに深くそして大量に切り刻まれ、皮膚の色は見えず、傷の部分のみ赤ではなく、黒に染まってしまっていたらしい。

口元に手を沿え、渋い顔になりながらもその状況を説明した



鑑識の報告によると、凶器は刃物の様だが多少違うらしい…例えるなら肉食獣の爪でやられたみたいだ。と…



俺らは教室へは行かず、翔を保健室で休ませる為、真っ直ぐ向かっていた


「とりあえず、無駄な事は考えないで休めよ」

ベッドへと入った翔へと言いつけ、俺は返事を聞かずにそのまま保健室を出た
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