死生系譜
「何か掴んでるのなら教えて下さい。俺らも出来る限りの事はしたいんです。友達も被害に会ってるんだし」

それまで思考していた翔が何処か吹っ切れた様な表情でそう言った


顔だけ動かし、皆の顔を確認した後俯いた

「ったく、負けたよ。でも…何があるかわからないぞ?」

呆れた様に大げさにため息をついた後、首を振り再び確認を取る

それに俺らは顔を見合わせ、一斉に首を縦に振った…


その後、俺らは一時解散した

まぁ、多少なりの準備が必要だろうから…

とは言っても、何をすれば良いかはわからないので、簡単にメモ帳や懐中電灯とかしか持ってきていないが


「揃ったみたいだな」

その後、町の西方にある先輩の家の近くに集合した俺ら

「はい。一応の準備もしてあります」

翔は内ポケットの中の光る物を一瞬見せ、頷いた

まぁ、ナイフとかそんな感じだろう。なんであれ、犯人が居たとしたら恵子と瑠菜は危ないからな
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