死生系譜
埃っぽく、ところどころにガラスの破片などが落ちていた。恵子と瑠菜がそれを踏んだ音に毎回驚いていたおかげで多少なり、俺らの緊張がほぐれていた




工場内は、当時のまま残っている様だった

かなり埃を被ってはいるが

ふと、壁に掛かっている時計が目に入った

電池が切れているのか、針は“4:44”を指して止まっている。

4時44分に何かあるのか?

いや、そんな訳ないよな…

次に視線を移すと机が視界に入ってきた

机の上には書類やら何かの設計図などが散乱している

その一番上に日にちを現すであろう判子が大きく押ささっている書類が目に止まった

“4月18日”とあった
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