死生系譜

接触

ほんの数分前までベッドの上で静かな寝息を立てていた恵子が目を覚ました

「調子はどうだ?」

時刻は夜中の1時を少し過ぎたところだ

「ん…大丈夫」

まだ起きたばかりで頭が覚醒しきってないのか、少しボーっとしている

「何か飲むか?」

「ううん…いい…」

まぁ、あんな事があったんだし…元気が無くても仕方がないな

「そうか。んじゃ、カズ先輩と翔に知らせてくるわ。大人しくしてろよ?」

「まるで私が普段から大人しくしてないみたいじゃん」

にゃはは~なんて間の抜けた笑い方をしながら乗ってきた

この分ならいくらかは大丈夫だろう

「アレ、違ったっけ?」

こんな時だから…いつも通りにしていた方が良いと思った

「もう…」

そうしたら顔を背けてしまった。機嫌損ねたかな?

こうなったら後が大変になるんだよな…
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