死生系譜
そしてその答えを恵子と瑠奈は待っていた

「そういう事だ。まぁ、田舎だったんでな…騒ぎにはなったが、今回みたいにテレビで出たりはしなかった」

「犯人はわからず終い。迷宮入りってヤツだ」

「だが、俺にはわかった事があった」

そう告げる藤原の顔には俺なんかには理解しきれないくらいの疲弊がみえたように思った

「これはお前らも知っている通り…死んだ人間の仕業だ。とな」

正直、俺らは多少驚いた

こんなファンタジーな事を信じる人も居るのだな。と

だが同じ様な経験をしたのなら当然といえば当然であった

俺はどこか夢見がちでこの人を見ていた事に気が付いた

恐らくはこんな事は警察に任せ、お前らは勉強しろ。とか言われるのでは無いか…など頭の隅で考えていたのかも知れない
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