恋した空はキミ色で
突然
丁度その時に、席替えが始まって席を移動させなければいけなくなった。
移動してもまた隣だけどね。
「なんかありそうだね。」
智花がニヤニヤしながらあたしを見るから、キッと睨んだ。
席に着いた途端に鳴り響くチャイム。
もう最後の授業だったからそのまま解散となったので、あたしは帰ろうとしたけど…これまた予想通り神谷君に止められた。
あたしは大人しく席についていた。
********
誰もいない教室。
心臓の音がうるさくて、仕方がない。
お互いに静まり返る中、神谷君がようやく口を開いた。
「美菜は何か勘違いをしてるんだろ?」
美菜って、言ってくれた…。
それだけで赤くなるあたしは、まだまだキミを諦めきれていないんだね。
「どういう意味?」
「ごめん木倉さんに聞いた。
女の子といるとこ見たって…あれ、妹。」
「…………えぇ!」
「結構仲良いから、彼女と思われる事結構あるんだ。」
確かに可愛いって言ってたもんね。
って、この展開ヤバい気がする…
「で、美菜?」
「…………。」
「俺に彼女いたら…嫌だったのはどうしてかな?」
いたずら好きの子供のような笑顔で、
けれど、優しい神谷君の口調で、
綺麗な瞳であたしを見つめながら聞いてきた。