林檎と蜂蜜
外に昼食を買いに行こうとして、玄関横の階段を下りていると隆司が見えた。
靴箱を背にして何かを伺ってるようで、僕は何を見ているのかすぐに理解した。名前は知らないけどいつも結構騒がしい女子グループが、ある靴箱から上履きを取り出している。
ため息をついた。1-Aの15番。梨紗の靴箱だ。隆司を追い越して女子グループのリーダーと思しき女の子に声をかける。
[佐藤さん、何してるの。]
[あ、か、上条君っ]
何も知らないふりをして。波風を立てないように。
[それ、梨紗の?]
[いや、あの…]
[落ちてたのよっだから直してあげようと思ってっ]
見え透いた嘘を吐く彼女達が滑稽で、噴出しそうになった。
[そっか、ありがとね。]
靴箱を背にして何かを伺ってるようで、僕は何を見ているのかすぐに理解した。名前は知らないけどいつも結構騒がしい女子グループが、ある靴箱から上履きを取り出している。
ため息をついた。1-Aの15番。梨紗の靴箱だ。隆司を追い越して女子グループのリーダーと思しき女の子に声をかける。
[佐藤さん、何してるの。]
[あ、か、上条君っ]
何も知らないふりをして。波風を立てないように。
[それ、梨紗の?]
[いや、あの…]
[落ちてたのよっだから直してあげようと思ってっ]
見え透いた嘘を吐く彼女達が滑稽で、噴出しそうになった。
[そっか、ありがとね。]