恋愛日和
それでも電話は鳴らない
最後の電話を待っていた。
最後になるかもしれない電話を、
ただひたすら待っていた。
私からは掛けない。
ケンの気持ちが
電車が発車していくみたいに
ゆっくりと加速して
レールに沿って
遠くに
遠くに
徐々に離れていっていることを
私は知っていた。
どうして、
人は
この人だって決めた人を
何の迷いもなく一生
ずっと
愛してはいけないんだろう。
それでも私は、
ずっと
ケンのことを想っていたよ。
最後になるかもしれない電話を、
ただひたすら待っていた。
私からは掛けない。
ケンの気持ちが
電車が発車していくみたいに
ゆっくりと加速して
レールに沿って
遠くに
遠くに
徐々に離れていっていることを
私は知っていた。
どうして、
人は
この人だって決めた人を
何の迷いもなく一生
ずっと
愛してはいけないんだろう。
それでも私は、
ずっと
ケンのことを想っていたよ。