なによりも...

「マナミ~一緒に帰ろ♪」
あたしの一番の親友マナミは中学からの仲。

マナミはどっちかって言うと綺麗で背が高くていつもサラサラした長い髪が特徴的な女の子。

あたしは童顔だし背は小っちゃいし…少し茶色くした肩までの髪はさらに子供ぽさを増してしまっている..

「ごめーんっ!!今日わリョウと会うんだあ。ごめんね??ミナ。」

手を合わせて必死に謝ってくる。
でもそんなマナミはどこか幸せそうだ。

「ううん。全然大丈夫っ!!マナミ、リョウと付き合ってから何ヶ月たったぁ??」

羨ましそうに聞いてみる。

「えっとねぇ、6ヶ月かなぁ♪」

「えー?!早いなあ!!もうそんなに経つんだあ。あたしも彼氏欲しんだけどー。」

「うち思うんだけどさあ。ミナに彼氏いないのがなんか不思議なんだよね~。」
と不思議そうに言うマナミ。

「いやいや…。こんなん誰も拾っちゃくれませんよー。」

ひねくれたあたしの顔がおもしろかったのか
マナミはクスクスと笑った。

「じゃあ、もうすぐ会う時間だから。また明日ね☆」
マナミは手を軽く上げた。

「うん。じゃね!お幸せに~☆」
「バカっ。」

駆け足でマナミは
教室を出て行った。




ーあたしには
好きな人も気になる人もまだいなかった。
でも、あの日あなたに出会って、あたしはあなたからあたしの心すべてを奪われてしまったんだ。ーー…


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