最終地点
ちょいちょい、と指で梓を俺の横に誘導する。明らかに警戒している彼女を鼻で笑ってやる。

「そうカリカリすんなって。」

「…してないもん。」

目が合わないものの、梓は俺の隣に着地する。

梓はうつむいたままただ足をぶらぶらと振ってている。落ち着き無い奴。本人は自覚ナシみたいだけどな。

「あーぁ。」

結局俺は、この年下の幼馴染に夢中ってことらしい。本人気づいてないけど。

「なんだよ。」
ぼふ、と勢いよくベッドに倒れこむ俺を見て、梓がビクッと肩を揺らし、聞いてくる。口悪ぃなコイツ。

「べっつにー。」

離れようと思っても、結局は戻ってきてしまう。

こんな関係、いつまで続くんだろうな。

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