来る来る廻る


そんな生活の中、店のオーナー、川本に、ホストクラブに連れて行かれた。

「ダンディーライオン」

私の横にそっと座った男……。

    翔

私は、翔に一目惚れした。

来る日も来る日も、私は店に通った。

10歳も年上の翔は、若い男とは違う、大人の優しさというオーラをまとっていた。

いつどんな時も、いつも同じ態度で、いつも優しかった。

私は、はまった、どうしようもなくはまった。

後に、衝撃的事実を知る。

オーナーの川本は、ここのホストとは知り合いが多く、俺が連れてくるキャバ嬢を落としてくれ…と話が出来ていたそうだ。

従業員をホストにはめ、そして店でどんどん稼がせる計算…店の同僚の子が教えてくれた。

でも、時はもう既に遅かった。

計算された事実を知らされても、私の身と心は…もう翔に奪われていた。

心の伴わないエッチはしない…でも…翔へは、私の心の全てが入っている。

なら…始まりが計算であってもいいじゃない。

翔が、心から好きだから抱かれたかった。

そして…寝た。

これは…心伴うエッチ。


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