来る来る廻る
12 佐々木仁
●佐々木仁●
閉店になると、早く帰れと言わんばかりに、眩しいライトが点けられた。
名残惜しい気持ちを残し、俺はハリウッドを後にする。
「じゃまたな…」
「佐々木さん、ありがとう、また……」
この恋に行く先はあるのか…どこに行くのか…先がわからない。
気持ちは、空中にぶら下がった状態……。
明日も朝が早いので、早く帰って寝るわ…とリコのセリフ。
「お昼の仕事終わったら、おばあちゃんの病院へ行き、手術代納めてくるね、佐々木君、本当にありがとう」
とリコは言った。
信用? してない訳ではなかったが…ほんの少し…本当に少し…10%の不信感が…それからの俺の行動を支配した。
あらかじめ、上着のポケットに忍ばせていたニット帽、それと黒いサングラス。
上手く変装出来たかどうかは別として、少しは変わった、俺と気付くのに時間はかかるだろう。
向かった先は、ダンディーライオン属するビル…その向かいのビルで、俺は看板の後ろに隠れていた。
リコ、頼むよ…今、俺の前に姿見せないでくれ……。
昨日のあの後ろ姿は…俺の勘違い…錯覚…幻で終わらせたい。
閉店になると、早く帰れと言わんばかりに、眩しいライトが点けられた。
名残惜しい気持ちを残し、俺はハリウッドを後にする。
「じゃまたな…」
「佐々木さん、ありがとう、また……」
この恋に行く先はあるのか…どこに行くのか…先がわからない。
気持ちは、空中にぶら下がった状態……。
明日も朝が早いので、早く帰って寝るわ…とリコのセリフ。
「お昼の仕事終わったら、おばあちゃんの病院へ行き、手術代納めてくるね、佐々木君、本当にありがとう」
とリコは言った。
信用? してない訳ではなかったが…ほんの少し…本当に少し…10%の不信感が…それからの俺の行動を支配した。
あらかじめ、上着のポケットに忍ばせていたニット帽、それと黒いサングラス。
上手く変装出来たかどうかは別として、少しは変わった、俺と気付くのに時間はかかるだろう。
向かった先は、ダンディーライオン属するビル…その向かいのビルで、俺は看板の後ろに隠れていた。
リコ、頼むよ…今、俺の前に姿見せないでくれ……。
昨日のあの後ろ姿は…俺の勘違い…錯覚…幻で終わらせたい。