来る来る廻る
29 野田亜紀子
●野田亜紀子●
確か…この辺だった。
この路地の奥だった。
それにしても…この嫌な臭いは何?
吉田ひなこも、後ろから付いて来る。
あなたも私も…可哀想な被害者ね、こんなどうしようもない男に振り回されるなんて……。
こっぴどくとっちめてやらないと、許せない。
それに……ちょうど直也に疲れ退屈していた所だった。
いい八つ当たり場所を見つけたものだわ。
あった!古びれた「愛」の看板見つけた!
???????
貼り紙が貼られていた。
「空き店舗 2階住居付き」
どうゆう事?
扉を何回も叩いてみた…何の反応もない。
再度叩いてみる。
「佐々木~居ないの?」
隣の焼鳥屋の親父が、ゴミ袋を片手に出て来た。
怪訝そうな顔をしている。
「そこの坊主なら、一昨日出て行ったよ」
嘘! 何で! 私はむきになり詰め寄った。
まるで、この親父が加害者みたいに。
「出て行ったって?どこに、どこに行ったのよ?もう帰って来ない訳?引っ越したって事?」
確か…この辺だった。
この路地の奥だった。
それにしても…この嫌な臭いは何?
吉田ひなこも、後ろから付いて来る。
あなたも私も…可哀想な被害者ね、こんなどうしようもない男に振り回されるなんて……。
こっぴどくとっちめてやらないと、許せない。
それに……ちょうど直也に疲れ退屈していた所だった。
いい八つ当たり場所を見つけたものだわ。
あった!古びれた「愛」の看板見つけた!
???????
貼り紙が貼られていた。
「空き店舗 2階住居付き」
どうゆう事?
扉を何回も叩いてみた…何の反応もない。
再度叩いてみる。
「佐々木~居ないの?」
隣の焼鳥屋の親父が、ゴミ袋を片手に出て来た。
怪訝そうな顔をしている。
「そこの坊主なら、一昨日出て行ったよ」
嘘! 何で! 私はむきになり詰め寄った。
まるで、この親父が加害者みたいに。
「出て行ったって?どこに、どこに行ったのよ?もう帰って来ない訳?引っ越したって事?」