来る来る廻る


カメと思われるキャラクターが登場して、3匹ナナメに揃った!

   大当たり!!     どうしよう!!

心臓がバクバク爆発しそう。

落ち着いて、落ち着いて、落ち着かなきゃ…銀の玉が増えていった。

閉店のミュージックまで、私は座っていた。

ドル箱と呼ぶ箱に、三杯、玉が貯まった。

隣にいた佐々木は、その台があまり良くなかったのか、いつしか姿がなかった。

違う台で打っていたのだろう、閉店間近に、私の所へやって来て、そのドル箱三杯の換金に行った。

ドル箱一杯が、どれだけのお金になるのか、私は全く知らない。

パチンコ店を出て、佐々木に返してもらったお金は、3万円だった。

俺の負けが大きかったから、ごめんよ…と、佐々木は申し訳なさそうに、恐縮がっていた。

いいのよ、別に2万円使ったぐらい…こんなに面白いゲームは、私…初めてよ。

「佐々木君、また連れて行ってよ、凄く楽しかったわ」

「いつでも言って、連れて行ってあげるよ」

そのまま帰るには、中途半端な時間だった。



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