てんおん
優樹がフーと息を吐くと
煙草の煙は夜空に吸い込まれた。
「さむ…」
持っていた灰皿に煙草を押し付けながら、ベランダから部屋の中に戻った優樹は、テレビが付けっぱなしだと気づいた。
冷えた体を温めるため、同じく付けっぱなしだったコタツに潜り込む。
部屋の中で ぬくぬくとコタツに入りながら煙草吸いたい。
どうせ私しか住んでいないんだし。
いちいちベランダ出るのやだ。
そんなことをぼんやり考えながら、お笑いのテレビを 眺める。