もう一度・・・。
「だめじゃん。勝手に沙紀ちゃんにメール送っちゃあ。」



「-ッ!」



先輩の1人が、健太の髪の毛を掴むと、健太は痛そうに顔を上げた。



健太は私のほうに顔を向けて、「沙紀、早くにげろ」と低い声で言った。



でも、もう遅い。



私は田中先輩(前、健太にこてんぱんにやられた奴)にロープで拘束された。



「-ッチ…!おい、ロープはずせよ!!」



「どっちの?」と、うすら笑いの田中先輩。



「はあ?どっちもだよ、カス」



田中先輩はニヤッと笑った。
< 33 / 74 >

この作品をシェア

pagetop