いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
「お口に合いませんか?」
カレン騎士長閣下が心配そうにあたしを見ていた。
あたしは思い切り、首を振ってみせる。
口に合わないなんてとんでもない!
とっても、とってもおいしいの。
でも、いっつもあたしだけ。
ゴージャス。
みんなはいつもの色とりどりのマッシュポテトの山なのに。
あたしは肉やら魚やら、どれも手の込んだ、すごーいお料理。
城下を見たあとじゃ、これはすごーく気が引ける。
「おまえは何も気にするな。出されたものをおいしく食べている。その姿で、まわりは幸せになれるんだ」
シュリはマッシュポテトを口に運びながら、淡々とした口調でそう言った。
あたしが何も言わなくても、シュリはいつも、あたしの思っていることを分かっていてくれてる。
あたしの欲しい言葉をくれる。
だから、あたしは……
「姫様の食事が進まないのは、ここにいる二人にも責任がありますよ」
言いながら、カレンは厳しいまなざしを向かいにいる二人に向けた。