いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
「気になる子の誕生日や血液型ってさ。知っていてもおかしくないでしょ?」

「は?」

「それにね、せっかく二人にしてもらえたんだから。楽しいデートにしないとね」

先輩が軽くウィンクした。

「ででででででデートぉぉぉぉぉ!!!!!」

血が頭に昇り過ぎて、あたしの頭は沸騰どころか煮えたぎってる。

鼻から何か垂れてきそうな気配に、急いで両手で鼻先と口を覆い隠した。

小さな脳みそは、すでにこの展開についてこれないでいる。


「だって、これはどこからみてもデートでしょ?」


夏休み直前。

ピカピカお天気だけのせいではない汗が、鬼のようにあふれてくる。

今日着ている白のワンピに危機が迫る。


制汗デオドラントスプレー、ぜんぜん効かないじゃん!!!


っていうか、あたし、今日死ぬのかな?

だから神様が最後にとっておきのご褒美くれたのかな?


「どこへ行こうか? 行きたいところ、ある?」


『動物園!! 絶対に動物園!!』


天使の声が聞こえる。

そうね。

天使様がそういうなら……



「どどどどどっど動物園!!」



大後悔。 


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