いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

「アイツのところへ行きたいか?」

シュリがいうアイツって?

もしかして。

「先輩のこと?」

シュリは返事をしなかった。

ただ、あたしの眼をまっすぐに見つめ返してきた。


トクン……


あたしの胸が、小さく音を立てる。

「だから、眠れないんじゃないか?」

どうやったら。

どうやったら、そういう答えになるんだろう?


あたしが眠れないのはシュリが傍にいるからじゃん!

シュリがあたしを見つめてるからじゃん!

シュリがそこにいるだけであたしは胸が熱くなって、ジンジンして眠れないの。


「もしも、そうだって答えたら。シュリはどうするの?」


わざと意地悪に聞いてみる。

あたしが先輩の傍に行きたいと思っているって聞いたら。


シュリはどう思うんだろう?

ううん。

シュリはあたしをどう思ってるんだろう?

「それは……」

シュリは言葉を詰まらせた。

強い目をしているシュリ。


その瞳がうろうろと宙を泳ぐ。
< 116 / 274 >

この作品をシェア

pagetop