いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
思わずシュリを見る。
確かにあたしの知ってるシュリじゃなく、なにかにとりつかれてるみたいになったけど。
スパロボってのは、よくわからない。
「カレン、そこまでだ。今は姫様の手当が優先じゃないか?」
「そうですね。では、姫様。私はこれで。シュリ、行きますよ」
シュリはあたしを見なかった。
うつむいて、黙ったまま、カレンの後に続いていく。
「クラウス! マジンガ―ってなに? シュリ、どうなっちゃうの?」
「怪我の手当ての時に。すべてお話しいたしますから」
戻りましょう。
クラウスはそう言った。
あたしは、促されるまま、城へと足を向けた。
脳裏に掠める、シュリの失意に満ちた顔が、あたしの頭に焼き付いて。
息ができないくらい、あたしの胸は押しつぶされそうだった。