いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

「姫様に怪我を負わせてしまったことは、変えられない事実ですからね。絶対に守ると誓ったのにと、ずいぶん悔いていました」

「それなら、直接言ってくれればいいのに」

「そう言ったんですがね。合せる顔がないそうで。彼は不器用ですから。こういうところは、フランの垢を煎じて飲ませたいですねぇ」

言いながら、クラウスは苦笑した。

フランの垢を煎じて飲ませるねぇ。
いいんだか、悪いんだか。


シュリに、フランのような社交性はあったほうがいいかもと。

でも、見境なくなるって言うのは勘弁ってかんじ。


「さて、なにから聞きたいですか?」

クラウスが話を切り替えた。

「うーん。シュリって、何者?」

「直球ですねぇ」

「だって。さっきのシュリはシュリじゃなった。あたしの知ってるいつものシュリじゃなった。目も……なんか赤くなってたような気がしたし」

「ような気がしたじゃなく、赤くなってましたよ」


クラウスの表情が一変し、固くなった。
< 140 / 274 >

この作品をシェア

pagetop