いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

脳裏に、はじめてみんなを紹介された時のことがよみがえった。

シュリについて聞いた時、カレンは『追々に』って言ってた。

つつかれたくないって、そんなかんじがした。


あのとき、シュリはどんな顔してた?


固く唇を結んで、ひどく辛そうな顔をしてなかった?


先輩に会った時、シュリは『出来損ない』って呼ばれてた。

それは、彼が『完璧』な『魔族』じゃなかったから?


『魔族』だって言われた時、石を投げられても、彼は言い返さなかった。


半分、当たっていたからなの?



あたしと、同じだ。



輪の中で、一人だけ異端な姿。

異端な魂。


そんな自分を彼はきっと憎んでた。


だって、あたしがそうだったから――


パパとママに似てこなかった自分を、あたしは嫌いで嫌いでしかたなかったから。


どうして二人に似て生まれてこなかったのかと、自分を責め続けてた。
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