いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

「なんで? なんでそんなこと急に言い出すの? 少しでいいからいてくれって、シュリが言ったんだよ! それなのに、なんでそんなこと言い出すの? あたし、なんかまずいことした? シュリを怒らせる事、あたしした?」

「事情が変わった」

「事情って何? たかだか一週間でコロッと変わっちゃうくらいすごい事情なの?」

「おまえが知る必要はない」

「先輩のことなんでしょ? 先輩があたしを狙ってるからってことなんでしょ? 危険だから。でも、今日あたしを守れなくって、自信がなくなったって? 約束を守る自信がないから、帰れって言うの?」


「そうじゃない!」


シュリがピシャリと言い放つ。


「じゃあ、なに? なんでそんなこと言うの? シュリ!」


シュリは答えなかった。


短い沈黙のあと。


苦く低い声が紡ぎだした一言があたしの胸に突き刺さった。



「要らない」
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