いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
グロテスクに作り上げられた顔から眼をそらし、枕元に隠しておいたカメレオンテープを取り出した。
(出番だよ、カメレオンちゃん)
テープの先をつまんで引っ張り、唇を覆えるくらいの大きさでちぎる。
もう一度、手鏡と向き合い、慎重に重ねる。
唇に触れた端から、テープは変色した。
全部貼り終えた頃には、どこがどうなっているのかもよくわからなくなってる。
完璧!
問題は一つ。
テープを貼っているせいで『しゃべれない』ってことだ。
でも、仕方ない。
これも、大切なファーストキスを守るため。
四の五の言ってられない。
それに。
あたしは約束したから――
シュリに約束したんだから。
シュリの最後の場面が蘇る。
眠れなかった。
シュリのことを信じていても。
胸をかきむしるような不安が止まなかった。
大丈夫。
なんども、なんども言い聞かせた。
(出番だよ、カメレオンちゃん)
テープの先をつまんで引っ張り、唇を覆えるくらいの大きさでちぎる。
もう一度、手鏡と向き合い、慎重に重ねる。
唇に触れた端から、テープは変色した。
全部貼り終えた頃には、どこがどうなっているのかもよくわからなくなってる。
完璧!
問題は一つ。
テープを貼っているせいで『しゃべれない』ってことだ。
でも、仕方ない。
これも、大切なファーストキスを守るため。
四の五の言ってられない。
それに。
あたしは約束したから――
シュリに約束したんだから。
シュリの最後の場面が蘇る。
眠れなかった。
シュリのことを信じていても。
胸をかきむしるような不安が止まなかった。
大丈夫。
なんども、なんども言い聞かせた。