いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
って、おい!
さっきと台詞違うじゃん!
あっちには『生涯愛し抜く』なんて強制力バリバリの台詞なんてなかったじゃん!
そのくせ、こっちにはそれを求めちゃうわけ?

なんか、つくづく。

自分勝手なヤツら!!


「どうした? 誓うのか、誓わぬのか!?」


苛立ったように、ちっちゃいおっさんは言った。

あたしは仕方なく、大きく首を縦に振って見せた。
『声に出して誓え!』なんて言われたら、どうしよう。

でも、そんなあたしの不安はすぐに吹き飛んだ。
どうも、魔族王子、あたしの姿にちょっとキュンッとなったらしくて。

「父上。姫は声が出ぬほど感激しているのですよ」

と、父親をなだめた。

よかった。
この人、案外単純だったんだ!


「うおっほん!
では、誓いのキスを」

展開早すぎ!
指輪の交換とかないの?
結婚式の段取り、省略しすぎじゃない?


「姫、大丈夫?」

空気が急激に緊迫する中。
シュラは思いもよらないくらいに優しく語りかけてきた。

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