いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
先代女王の影武者→シュリのお母さん。
父親→このちっちゃいおっさん。
ちっちゃいおっさん→シュラの父親。
ってことになる。
じゃ、シュリは。
シュラと義兄弟ってことになって。
(シュリも魔族王子ってことじゃん!!)
ダメ!
シュリは魔族じゃないもん!!
こんな人たちと一緒じゃないもん!!
「忌々しい過去の『産物』よ。ワシ自ら消し去ってやる」
蒸気機関車のように鼻からシューシュー息を吐きだしながら、ちっちゃいおっさんは血走った眼で獲物を探るちっちゃいおっさんの体が、奇妙に歪もうとした。
そんな父親をなだめるように、シュラはやんわりとちっちゃいおっさんの頭をなでた。
「父上が手を下す必要はありません。自滅しますよ。いいえ、させますとも」
シュラは言いながら、含み笑いした。
「見ていてください」と言って、またあたしをツイっと引き寄せ、空へ上がる。
「怖くて声も出ない? 大丈夫。すぐに終わるさ」
背中をなぞる悪寒に思わず体が硬くなる。