いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
「で、どうするんだ、カレン?」
群がる下級魔族たちを次から次へと、オリンピック選手も顔負けの投げっぷりで追い払っているクラウスが尋ねた。
「シュラだけならまだしも魔王もいますし。それにこの数。シュリさんが手傷を負っている以上、姫様をお守りしながらでは厳しすぎます」
今度はユーリ。
抜いては生えてくる長く研ぎ澄まされた爪を飛ばしていたカレンは、「後退します」
とあたしたちに告げた。
「我々の目的は姫とシュリを救出すること。その目的が達成された今、ここに長居するのは無用です。 ユーリ、フランは後退路の確保! 私とクラウスが殿(しんがり)を務めます!
シュリ。今度こそ、姫様を頼みますよ!」
「わかった」
各々が強く頷いて、馬の背に颯爽とまたがると、一斉に命令されたとおりに動きだす。
ユーリは口から火炎放射を。
フランは両手から水流バズーカを。
魔族たちは焼き崩れ、崩れた灰を高圧水流が流していくと道らしきものが出現していく。