いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

「おまえら殺してやる!」

弾丸のように早い動きで背後に回ったシュラの右手が大きく振り下ろされる。


――キィィィンッ!


シュツルベルヌよりも早くシュリが動いた。

あたしを背にかばい、剣を抜くと、シュラの剣を受け止めた。


「お姫様をかばいながら、いつまでこのオレと戦えるのかなぁ。騎士(ないと)様よぉ!」

何度も何度も振り下ろされるシュラの剣を片手でさばきながら、シュリはあたしの体をポンッと押した。


え?

なになになに?



あまりに突然で数歩、後ずさるあたしの肩を大きな手が受け止めた。


あれ?

誰かほかに動ける人、いたっけ?


「お任せを」


聞きなれた声だった。

振り返った先には見慣れた美しい顔が四つ並んでいて。

みんな傷一つなくなって。


エステ帰りなの? 


とツッコミたくなるほどにつるつる輝くお肌になっていた。


っていうか、あんまりキレイすぎて、後光さえ見えるよ。


「マスコット化解けたの! 痛いとこないの! 大丈夫なの!」

四人は揃ってキラキラまぶしい白い歯を出す。

ヤバいって、その笑顔。
ミラーボールがチカチカ光ってるみたいだよ。


「見ての通りですよ」

「姫様の癒しの力のおかげで、体力、精神力ともにmaxです!」


これぞ一発逆転ホームランってやつ?

ヤンキース松井が、マリナーズイチローが。

あたしに向かってハイタッチを求めてる~!?


って、妄想まで臨界点突破しちゃってるよ!!
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