いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

いつの間にか魔王の喉元に這い上がったのか。

カレンの剣先がそこでキラリと輝いていた。

魔王はごくりと生唾を飲み込んで。

「参った」

と両手を挙げた。


よし。
こっちはOKだね!


振り返ってシュリを見る。

シュリはまだシュラと剣を合わせている。


っていうか早すぎ!

残像しか見えないじゃん。

これじゃ、苦戦してるのかなんなのか、まるっきりわかんないよ。


金と黒が付かず離れずを繰り返し、火花を散らす。

マシンガンのように黒い影から黒い火の玉が打ち込まれる。

それを金色に輝く剣が弾き飛ばしていく。


ん~。

なんか、どっかのアニメのワンシーンみたい。


ちょっと悠長すぎるかな?


でもさ、今のシュリなら負ける気がしないのも事実なんだよね。

あたしの『シュリ』があんな『牛顔王子』に負けるはずないんだから!!


「これが最後だ!」


黒い影がぴたりと静止し、瘴気が巨大なコウモリの姿に変化した。

口を大きく開けたコウモリはシュリを飲み込もうと翼を広げる。


「シュリ!」
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